高尾山の美 いろはもみじの「いろは」の意高尾通信

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高尾山の美 いろはもみじの「いろは」の意

 都には まだ青葉にて 見しかども
    紅葉散りしく 白川の関

             源 頼政


 見わたせば 花ももみぢも なかりけり
    浦の苫屋の 秋の夕暮   
            藤原 定家


 高尾山は、高尾山のもみじ東京では数少ない大自然が残る山地公園です。モミジ、カエデ、ブナなど自然林が多く残され、秋になると赤、黄、オレンジなど艶やかな紅葉が楽しめます。
 ケーブルカーから見る紅葉、中腹の薬王院やもみじ台、一丁平などから見る紅葉が特に美しいといわれます。
 さて、この高尾の秋を美しく彩るモミジは、その大半がイロハモミジです。

 「イロハ」と名前につくのは、七つに分かれる葉の裂片(れつへん)を「イロハニホヘト」と数えたことかららしい。単にもみじと言うとこのイロハモミジ指すくらい紅葉の代表。
 黄色から赤へと変化し、最後に赤に変わった時の色は眼を貫くような鮮やかな深紅。
 カエデやモミジの仲間の中で一番赤が鮮やかなのがこのイロハモミジで、高尾山のもみじ公園や神社仏閣など、イロハモミジがもてはやされるのはひとえにこの赤の鮮やかさといえます。

 イロハモミジはタカオカエデとも呼ばれ、むかしから日本人に大変親しまれてきた木です。
 ちなみに、タカオは京都の高雄の意味です。

 単にカエデとかモミジといえばこの木を指すと考えてほぼ間違いなく、秋の紅葉はもちろん、赤みを帯びた新芽の美しさもすばらしいので、日本庭園に欠くことのできない樹木となっています。
 また、箕面や高尾などモミジの名勝でも、その中心的な木はイロハモミジといってよいでしょう。

 カエデ属の樹木は世界に約200種あり、ほとんど全部が北半球に分布しています。
 日本には約25種ほどの野生種があるといわれ、その多くは温帯ないし亜寒帯に分布の中心をもっています。

 高尾山には針葉樹の植林地等も多く、残念ながら全山紅葉とはなりません。
 まとまってイロハモミジが沢山見られる場所はケーブルカー周辺・薬王院の境内です。
 見頃は山頂では11月中旬、麓では11月下旬頃からです。

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