高尾の豆知識 


  

6-1.逆転層の恐怖


 圏央道の問題ではよく「逆転層」という言葉を耳にする。この「逆転層」は85年1月に八王子自然友の会、多摩川水系自然保護団体協議会、三多摩勤労者登山連盟の自然保護三団体による「高尾山の自然を考える集い」が行われた際に圏央道反対運動の武器として紹介され、いわゆる自主アセス実施の発端となった現象のことです。

 大気の温度は、通常は高いところへいけば行くほど低くなるのは小学生の理科でも習う自然現象だ。しかし時として下のほうほど気温が低く、上に行くにつれて気温が上昇するという現象が発生することがある。これが「逆転層」だ。冬の晴れた夕方は雲による熱の反射が行われず、地上からの熱気がどんどんと上へ上へと放射されこれにつれて地面に接した空気が冷やされるという「放射冷却」が起こるがこの状態が長く続くと地上に近い部分が気温が低いという接地逆転層が発生する。     

 この逆転層は、本来はこの逆転層は風によりかき混ぜられ消えるのだが、山の影となって日があたらぬところは一日中この現象が起きたままのところがある。問題はこの逆転層ができると大気が循環しなくなりそこに汚れた空気がなだれ込んできた場合、この汚れた空気が循環せず高濃度の大気汚染が発生してしまうことだ。高尾山の周辺でこの逆転層が起こりやすい場所はまさに圏央道がトンネルから出る場所が含まれている。     

 また計画では高尾山トンネルとその北側の城山トンネル内の換気をはかるため裏高尾ジャンクションの中央部に巨大な換気塔が建てられるが、この2つのトンネルは裏高尾の標高150メートルのところに向かってどちらも上り坂として作られる。当然エンジンをふかし排気ガスの量も増えることだろう。トラックのような大型車両ではなおさらのことだ。この強制的に換気された汚染された空気は、谷間に押し込まれこの高尾の自然を一気に破壊してしまうことが心配されている。



 

 

 



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