高尾山に山岳対応救急車高尾通信

高尾山の雑学・豆知識

高尾山に山岳対応用救急車登場

 山の事故、急病に迅速に対応するため、東京消防庁は山岳対応用の小型特殊救急車を八王子消防署に初配備し、高尾山を管轄する浅川出張所(八王子市東浅川町)で平成29年4月22日に運用を始めた。

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 配備予定の小型救急車は、一般的な救急車より全長は150センチ、幅は20センチ小さく、高さも40センチ低い。
 しかしながら、未舗装の狭い山道でも走行できるように4輪駆動で悪路にも強く、高尾山の暗い樹林の中でも活動できるように車両の両側にLED照明灯も付けた。排気量1500ccで、導入経費は車両だけで約1270万円、装備品が約300万円。

 なお、小型化した分、狭くなった車内でも効果的な救命活動が行えるように、けが人などを乗せるストレッチャーをアルミ製の小型軽量のものにし、新型の自動式心臓マッサージ器も搭載した。

 高尾山は年間約300万人が訪れる世界一登山者の多い山。2020年の東京五輪・パラリンピック開催を見据え、これからますます国内外から登山客や観光客が増えると見込まれる。その一方で、八王子消防署によると、登山途中でのけがや山頂付近で気分が悪くなるなど高尾山など山岳地域での救助件数は救急出動は年間100件前後にのぼる。

 しかし、従来型の救急車では車体が大きすぎて頂上まで通じる道を登ることができず、同署の山岳救助隊員らが山頂まで登れる軽乗用車やケーブルカーを利用して患者を麓まで搬送し、待機していた救急車に引き継いで病院に搬送するなどしていた。新型車なら、配備される浅川出張所から山頂まで約四十分で行け、より早く効果的な救急活動が期待できる。


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