高尾山の自然観察ガイド
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高尾山桜の名所
自然豊かな高尾は、四季折々に美しい花が咲き、訪れる人を楽しませてくれます。
初春の梅から始まり、桜、カタクリ。。。。。。
桜の花には体にたまった悪い気を取り除き、本来の魅力を高め、良い運気を呼び込んでくれる浄化・開運パワーがあるとか。高尾山の霊気パワーと合わされば、きっと元気100倍になるかもしれませんね。それでは、高尾山と高尾近辺の花の名所を順にご紹介しましょう。
あ、そうそう、春先の高尾山といえば杉の「花粉」が飛び交っています。皆さん、花粉症対策は万全ですか?
高尾山自然研究路1号路に沿って
高尾山の桜は、おおむね4月上旬から中旬が見頃です。 都心の桜が見ごろを迎えた、1~2週間ぐらい後が、高尾山周辺の桜の見頃となります。
桜を楽しむなら、清滝駅前、ケーブルカー沿線、高尾山駅(霞台)周辺、薬王院、山頂、稲荷山コース、もみじ台、一丁平、小仏城山が見どころです。
つまり大半は、自然研究路1号路(表参道)に沿って歩くことをおすすめします。道幅が広く、 高尾山薬王院まで舗装されているので混雑するこの時期でも比較的安全に利用できます。
桜の時期は平日、土日祝日とも大変混雑します。 公共交通機関、駐車場、公衆トイレも非常に混雑するため、お出かけには余裕を持った計画と行動をおすすめします。
一丁平 高尾山千本桜
4月中旬から下旬にかけて高尾山頂から陣馬山、相模湖方面へのハイキングコースの途中にある小仏城山までの一丁平では約2キロにわたり見事な山桜、ソメイヨシノなどの約700本が咲きます。スミレやツツジなど四季折々の花を楽しむことができます。登山の途中に、サクラを見上げながらお弁当を広げるのにぴったりの場所です。
いまを盛りに咲そろったヤマザクラが連なって、それはそれは見事なものです。ヤマザクラはソメイヨシノに少し遅れて花が開きます。昔は桜といえば山桜を指したそうです。
昭和2年に地元の青年団によって植えられたという山桜の大樹が約200本、また昭和30年代に植えられたソメイヨシノが約700本。高尾の桜は関東よりもやや遅れて咲きほころびます。
成木と若木がうまく調和して見事なコントラストを描き、山全体が萌黄色に染まる頃、斜面に咲きほころぶ白桃色の花でこのハイキングコースはさながらピンクの道となります。
高尾山ケーブルカーの山上駅から歩40分で山頂、さらに紅葉台、一丁平、小仏城山へと歩くことになります。
一丁平の満開の桜並木の下で、お花見が終わったら小仏峠を経由して、相模湖方面に下って、美女谷鉱泉入浴などもいかがですか。
小仏城山
城山は標高は670mで、頂上は広くかなり賑わっていて、4月は桜がとてもきれいです。 山頂にある城山茶屋には、なめこ汁やおでん、夏はかき氷など売られています。
城山からは景信山を経て陣馬山へ至る道、東海自然歩道を相模湖へ下る道などがあります。
次に 高尾山近辺の桜の名所をご紹介します。
高尾山近辺にもたくさんの桜の名所があります。高楽寺には、推定樹齢200年、15mの高さの大きなシダレザクラもあります。真覚寺では、ソメイヨシノとヒガンザクラが楽しめます。その他、宗関寺、富士森公園、片倉城跡公園公園、滝山公園、陵南公園などでも美しい桜が楽しめます。
多摩森林科学園のサクラ保存林
高尾山には桜の見所ポイントがいくつもありますが、なんと言っても「多摩森林科学園」でしょう。
高尾駅北口から徒歩10分のところにある独立行政法人森林総合研究所「多摩森林科学園」は、珍しい品種も多く春ともなるとたくさんの人で賑わいます。総面積は57ヘクタールというので、東京ドームのざっと12倍の広さといいますから驚きです。
3月中旬から5月中旬までの約2ヶ月間、サクラの花見が楽しめるが、シダレザクラやソメイヨシノは、4月10日前後、サトザクラは、4月15日前後、マツマエハナソメイ、フクロクジュ、フゲンゾウ は、4月下旬が見頃で山全体の華やかな時期は、4月10日から20頃までとなります。
特に圧巻は、桜の保存林。現在約8ヘクタールの面積に江戸時代から伝わる栽培品種や国の天然記念物に指定されたサクラのクローンなど、全国各地からのサクラ約1,700本が植えられています。同時に導入されていない品種の収集や、分類の見直し、保存方法、生理的反応などの研究も進めています。
園内には8つのコースがあり、歩道沿いのサクラの木々には品種名や簡単な説明がついています。
コースにはそれぞれ名前がつけてあるが、お勧めのコースは以下の通りです。
とはいっても時間を気にせずゆっくりと廻ってみたいものです。
夫婦坂 -- 見返り通り -- 昭和林道 -- 彼岸通り -- 釣舟草通り -- 遠見通り -- 柳沢林道
また、樹木園(7ヘクタール)の敷地には林業用の高木樹種を中心におよそ620種、6000本の樹木が植えてあります。
尚、また、「多摩森林科学園」内には食堂などはなく、園内への酒類持ち込みは禁止されています(サクラの下で宴会というわけにはいきませんのであしからず) 。花見酒をしたい人は別の所を探しましょう。食事はベンチがいくつか設けてありますので、マナーを守ってとってください。
また駐車場もありませんのでご注意ください。
尚、高尾街道沿いに城山大橋のところまでくると(科学園から約300mというところでしょうか)、いつもこの季節には「妙観寺」が庭を有料駐車場に開放しています。街道沿いに案内板がでているのですぐわかるでしょう。
高尾駅北口から歩10分
定休日は月曜日ですが、4月は休みなし。
大人300円(4月は400円)の入場料を払うと見学のしおりをいただけます。サクラについてもっと知りたい方は、隣接する森の科学館で関連本も販売されています。
桜保存林についての詳しい説明は==> サクラ保存林
大光寺のシダレザクラ
高尾駅の京王線のホーム南側のすぐ真下に見え、駅に近い寺として有名。シダレザクラは大光寺の御霊木。
しだれ桜は約四百年ぐらいの樹齢を持ち、近辺でも早咲きの桜で3月中旬頃に開花し、駅のホームからも見ることができます。
しだれ桜は奥の方にあり、手前のソメイヨシノに隠れて目立ちませんが近くに行くと可憐な花びらを見る事ができます。
大光寺には他にも本堂前に樹齢200年の江戸彼岸桜もあり、珍しい希少種です。
これら古木の桜は、東京都内、特に都市化が著しい23区内にはほとんど存在しないそうです。
花が咲いている期間はライトアップも21時までされているのでお寺を彩る幻想的な姿を高尾駅のホームからも楽しめます。
金南寺のシダレザクラ
高尾駅北口から徒歩15~20分、参道からも見える本堂の屋根を越える大きな枝垂れ桜。樹齢は百年以上で、ソメイヨシノより少し早い時期に咲くようです。それほど巨木ではないが、全体として整った姿をし、本堂の屋根や周囲の山々との調和は絶品です。4月の初めが見頃となり、夜桜のライトアップが行われます。
日当たりも良く、根元まで枝を伸ばし見事な花を咲かせます。
桜の下には、2頭の象の石像。1頭の象の背中には子供の象が乗り、合掌している姿がとても愛らしい。お釈迦様の母親、麻耶夫人は「白象が脇の下から体内に入る夢を見て、お釈迦様を妊娠した」という伝説がある。
南浅川のさくら
南浅川沿いには遊歩道も整備された桜並木があり、春には浅川の流れに沿うように桜の大樹がトンネルを作る。のんびりと桜を見ながら散歩ができるが、サイクリングロードも併設されているので、ポタリングも楽しめる。珍しい野鳥が見られ、写真家も集う。
西八王子川から高尾方面に向かって川沿いを歩くと、陵南公園の入口を経て、満開のソメイヨシノを認めることができる。
公園から続く武蔵野陵墓地には昭和天皇や大正天皇が眠る墓地があり、杉並木と玉砂利の荘厳な参道となる。春には浅川の流れに沿うように桜の大樹がトンネルを作る。
高楽寺のシダレザクラ
高尾駅近くの町田街道から、一本裏道へ入った住宅街の中にある高楽寺には、推定樹齢200年、樹高15メートル、」根元約4メートルのシダレザクラがあります。夜ライトアップされとても美しい光景です。
高尾駅南口より町田街道交差点の消防署手前の路地を200mぐらい行き、突き当たりを右へ左手に桜の上部が見えてきます。
尚、この寺には横穴石仏群があり、八王子市の史跡に指定されています。
真覚寺の桜
横山中学校の南にある真覚寺は、かつては境内の池にヒキガエルが産卵のために集まり、この様子はカエル合戦と呼ばれ、江戸時代から広く知られていた。
6月中旬にはアジサイが見頃となる。この真覚寺では、ソメイヨシノとヒガンザクラが楽しめます。高尾のちょっとした隠れた桜の名所です。
お寺の境内ですので、マナーは守ってくださいね。
宗関寺のシダレザクラ
中央高速道のガードをくぐった先、霊園前のバス停を左折すると4,5分で御殿谷川左岸の台地にある宋関寺を見つけることが出来ます。
寺伝によれば延喜17年(917)に妙行(華厳菩薩)が創立し、安土桃山時代の文禄元年(1592)に舜悦禅師が北条氏照の冥福を祈って開基したと言われます。
この宗関寺の観音堂前のシダレザクラの古木は桜の名木として有名です。
浄福寺のしだれ桜
JRもしくは京王線の八王子駅から「陣場高原」行きのバスに乗り、松竹という停留所で下車。西へ少し歩いて陣馬街道の中程、圏央道の下をくぐると間もなく浄福寺があり、城は寺の裏手の山上にある。車で行く場合は、寺の駐車場をお借りすると良い。
静寂な中に佇む千手山浄福寺は古くより教線を遠く甲州にまで及ぼした古刹です。古くは寺号を千手山普門院城福寺と称したが江戸後期に浄福寺と改めたという。
草創は文永年間(1264~1274)広恵上人によると伝えられる。大永5年(1525)大石道俊及び憲重父子が大檀那となり、長尊により再興された。
ここには見事な枝垂れ桜が花を咲かせる。枝垂れ桜は、樹齢200年とも言われる古木が本堂の裏手に、表の枝垂れ桜でも樹齢は70年ほどとなっている。期間の土日は、混んでいます。夜桜も楽しめます。
JR中央線「京王八王子駅」北口~大久保行きバス「恩方事務所」
または「大久保」下車 徒歩2分
JR中央線「高尾駅」北口~陣馬高原下または大久保行きバス「恩方事務所」
富士森公園の桜
ソメイヨシノを中心に約500本のサクラが楽しめます。
八王子市内でも有数の桜の名所として知られ、毎年の桜の季節には多くの花見客が訪れる。
彼岸桜やウコン桜もあり、この季節は、桜並木の下では、ちょうちん、露店も雰囲気を盛り上げ、この期間の土日は、混んでいます。夜桜も楽しめます。
公園中央付近の広場部分はシートを広げて宴会を楽しむグループの姿も多く、お祭り気分で楽しむお花見向きといったところ。
見ごろは、3月下旬から4月頃
京王八王子・JR八王子駅北口から「法政大学」「東京家政学院」「上大船」「グリーンヒル寺田」行きで「富士森公園」下車。
片倉城跡公園公園の桜
片倉城跡をそのまま公園としたもので昭和47年に開園されました。公園内案内板によれば、片倉城は室町時代に大江広元を祖先とする長井氏により築かれた堅固な山城ということですが、歴史的に不明な点が多いです。戦時中は高射砲陣地として使われていました。
丘の上の本丸広場を囲むように約50本のサクラ。カタクリの花も林の中に顔を見せています。広場の桜は見事ですが、あまり有名ではなくお花見の穴場といえるところでしょう。付近にあまりお店がないので、是非手作りのお弁当持参でいきましょう。
水車小屋や長崎の「平和祈念像」の作者として有名な彫刻家北村西望の作品など17基の彫刻が設置されており、お花見がてら美術鑑賞というのはいかがでしょうか。
滝山公園の桜
関東でも最大規模の丘山城と言われる滝山城跡を中心とした(八王子市高月町)都立公園。
天正初年(1573年)北条氏照が、八王子城を築きそこに移るまで、大石・北条の居城でした。
多摩川と秋川の合流点の南側に広がる加住丘陵にあり、付近一帯にはクヌギ、コナラ等の雑木林、5000本と言われるソメイヨシノを中心とした桜が広がっている。
公園の西南側には田園風景、北側には多摩川の景観を望むことができます。
毎年、サクラの季節には中の丸で滝山城跡桜まつりが開催されます。
八王子駅から「戸吹」または「富士美術館経由杏林大学」行きバスにて「滝山城跡下」下車、徒歩で15分。 東京都八王子市暁町2-41-6
陵南公園の桜
加住丘陵と多摩丘陵に囲まれた八王子市の南浅川のほとりにある公園です。東京オリンピックのときに自転車競技場として使用されたのち公園となりました。
南浅川に面し、背後に多摩御陵の参道を控え、西方に高尾、陣場の山並みを望む、明るく開放的な公園です。
野球場と広場からなる区域と南浅川を渡る橋のたもとの児童遊園とに分かれています。
芝生の広場に約50本の桜が植えられていて、このシーズンになると大勢の人で賑わいます。
京王八王子・JR八王子駅北口から
「高尾山口駅」「館が丘団地」行きバスで
「御陵前」下車5分