高尾山の雑学・豆知識
杉の植林・・花粉症の方は見ないで(!?)
高尾山の杉並木は、信仰の荘厳な雰囲気を出しており、日光の杉並木や箱根の杉並木とはまた異なるものです。山全体も杉で覆われており、日中でも日が射し込んでこない高尾の山が、信仰の山であることを感じさせます。
参道には、杉苗の奉納者の名がずらりと並び、今なおその杉が増え続けていることがわかります。
しかし、花粉症の方々にとっては、この名札に、いまいましさを感じる方がおられるのではないでしょうか。
確かに、花粉症の方が、その季節に高尾を訪れることは、自殺行為といえるかもしれません。
しかし、近年、杉の花粉の害が騒ぎ立てられ、国もどうやら植林に杉を避け始めたと報道されるにもかかわらず、高尾山はなぜあえて杉の植栽を続けているのでしょうか。高尾山の杉の植栽には、実は特別な理由があるのです。その一つは宗教的なもので、いわゆる古来のご神木の保存にあります。
高尾山の沿道、境内にはしめ縄の巻かれた老大木が多く見られると思います。高尾山の顔ともなっている「蛸杉」弘法大師の伝説のある「飯盛杉」そして山頂近くで見られる「江川杉」、高尾信仰と杉はきってもきれないものなのです。
もう一つは、資材としての植栽で、薬王院ほか将来の改築、修築のための準備と、護摩、なで木のための材料としてのものです。基本的には、これらは、台風や雷に打たれ倒れた杉や、いわゆる間伐材を使いますが。大量に必要な場合は、伐採することもあるそうです
ところでこの高尾山裏高尾のバス停「蛇滝口」前には、「蛇滝の下の峯尾」として古くから親しまれてきた「行者宿」の建物が今も残っています。その軒下には「はね板」と呼ばれる札が掲げられていて、今もこれがそのまま残っています。
「はね板」は縦50cm、横15cmの大きさで、今見ることができるのは75枚です。高尾山の講中の人々が、この宿にが建てられたおり、掛けたものだということですが、時代を感じさせられる風情のある景色が、そこには今もあります。
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