高尾山の雑学・豆知識

二等三角点

 599mの高尾山頂には二等三角点があります。
 山頂の茶屋の前にありますのですぐに気がつくと思います。
 ところでこの二等三角点て一体なんでしょう。
 小学校の頃、社会で習っていますよね。忘れてしまったあなたにお教えしましょう。

 三角点は、見晴らしのよい山の上でよくみられます。
 しかし、三角点は山の頂上をしめすしるしではありません。
 また、わたしたちが見られる三角点はほとんどが四角い柱石です。
 にもかかわらず三角点というのは三角測量をするために用いるからです。      

 地図をつくるためには、地図にかかれる場所の正確な位置がわからなければなりません。
 この位置を測量するために必要な基準点が、三角点なのです。
 高さをきめる基準点は、水準点です。三角点の高さは、この水準点をもとにして、きめられているのです。
 そして三角測量のために置かれた不動の位置を三角点と言うのです。           

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 三角点は、一等から四等まであります。
 その中でいちばん精密に位置が測られているのが、一等三角点です。日本ではまず三角形の一辺が45キロメートル程度になるよう一等三角点を設置し全国をカバーしました。

 日本全土に969点あり、地図づくりの土台となっています。
 さらこの一等三角点をもとにしてに25キロメートル程度の間隔となるよう一等三角点補点を設置し、さらに細かい三角網をつくるために二等三角点、三等三角点、四等三角点を設置し地形図がつくられました。三角点間の平均距離はおおよそ二等で8~10、三等で3~4、四等で1.5~2キロメートルになっています。

 地図での三角点の記号表示は地形図二万五千分の一では全部、五万分の一 では三等以上(四等は「標石のある標高点」として三角点とは別の記号で表されています。
 また地勢図二十万分の一では二等以上が採用されます。

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 ところで、この三角点の標石ですが、材質は、通常小豆島産の花崗岩(御影石)で、一等から四等の等級により大きさが異なるのだそうです。
 1883年(明治16年)陸軍参謀本部陸地測量部が三角測量の基準点標石の材質として選んだのが、豊太閤秀吉の大坂城の石垣で有名な小豆島の花崗岩だったことから、以来100年以上、小豆島の花崗岩が使われています。

 柱石上部中央には十字の刻みがあります。正確にはこの十字の位置が三角点の位置なのです。
 三角点標石は、南面に「二等 三角点」と刻印されているだけで、他の三面は無地です。また刻印は文字が南に向くように設置されているとされています。
 そのまわりは、盤石で覆われていますが、これはもしものとき、標石を復元できるように設置したもので、標石と中心線が一致しています。
 この材質は標石と同じ花崗岩です。
 そして、またその周りには保護石が設置されています。
 通常は4個が基本のようですが、2個や3個のものもあるとのことです。
 また昔に設置された三角点には保護石がないものも多いようです。
 そして、実はこの標石、地表に出ている部分をみると立方体のように見えますが、地中深くまで差し込まれています。


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