高尾山の雑学・豆知識

高尾山節分ガイド

高尾山節分参加の勧め

 2月といえば、豆をまき、今年の厄を払うための日本の伝統行事「節分」が高尾山節分ガイドすぐに思い浮かぶ方も多いと思います。この日、全国各地で『豆まきイベント』が行われています。

 さて、高尾山薬王院でも、古来からの信仰と習慣を守ると共に、前の年に大活躍した人々の幸を分けていただき、その勢いで福をもらっていただくようにと、毎年大相撲の関取や人気俳優などを招いて、歳男、歳女参拝の信徒とともに、盛大に節分会追儺式が行われています。

 最近は、自宅で家族と豆まきをするというのが定番かと思いますが、薬王院のある高尾山は都心から1時間程度で行ける初心者でも上りやすい山ということから、現在では年間250万人もの人が登山を楽しむスポットとなっていますので、たまには、なまったからだをウォーミングアップしながら外で節分イベントに参加してみてはいかがでしょうか。

節分会の概要

 さて、高尾山薬王院の節分は、正式には「高尾山節分会追儺式」といいます。
 「一陽来福、諸縁吉祥、除災開運」を祈願する、薬王院の伝統的な行事です。
 薬王院では、豆まきに大相撲の関取や人気俳優が参加しますが、例年、地元八王子在住で八王子観光大使を務める北島三郎さんが参加していることから、別名「さぶちゃんファミリーの豆まき」と地元では言われています。

 ちなみに、「鬼は外、福は内」という掛け声が一般的だと思いますが、高尾山には鬼はいないということから「福は内」の掛け声のみになっています。「鬼は外」とは言わず、「福は内・福は内」と「福は内」だけ繰り返して豆をまきます。

 また、昔から、地元では高尾山で御祈祷頂いた「福豆」を拾い、神棚もしくは清浄な場所にお供えし、節分の日、家中にまくと、災いのない幸せな一年が過ごせると伝えられています。ぜひ、「福豆」を拾って福を呼び込みたいものです。

 ところで、高尾山の豆まきでは毎年約1.4トンもの節分豆と落花生がまかれます。
 また、高尾山の豆まきでは節分豆と落花生がまかれるのですが、よくテレビ等で他所の豆まきの様子を紹介されるような袋に入っている豆袋をまくのではなく、本当に豆自体をまくので、顔に当たるとけっこう痛いんです。
 当然、素手であんな小さな豆を受け取れるわけでもないので、皆さん、紙袋やビニール袋、帽子などを広げて待ち構えています。

各回の豆まき混雑の状況


 そんな高尾山の豆まきなんですが2月3日の節分の一日の中で6回行われます。
 6回全てがテレビで紹介されるような押し合いへし合いの大賑わいになるかというとそうではありません。
 そりゃ、薬王院に行くためには高尾山に登ることになるのですから、午前5時の豆まきにそれほど大挙して人が押し掛けるなんて言うのは想像できないでしょ。

1. 午前5時(早朝豆まき)
2. 午前9時
3. 午前10時30分
4. 午前12時(正午)
5. 午後1時30分
6. 午後2時30分

 しかし、豆まきの時間もさることながら、人出を左右するのはやっぱり豆まきに登場する芸能人によるところが大きいです。高尾山の節分の豆まきでは回によって参加する芸能人やゲストが変わります。
 薬王院の豆まきは、舞台とも近いので芸能人やゲストのお顔もしっかり拝見できます。
 お目当てのタレントさんがいる人は、早めに現地に到着して場所取りをして、節分会に臨みましょう。

 傾向として、さぶちゃん率いる北島ファミリーが豆をまく回は年配の人が多く集まり、イケメン俳優とか若者に人気の歌手が出る回は若い女性がたくさん詰め掛けます。(当たり前か)
 それにしても高尾山の節分といえばやっぱり北島三郎なので、サブちゃんが豆をまく回は薬王院の境内が満員状態、人で埋め尽くされます。
 よりたくさんのゲストを見たいなら狙い目は10:30~と12:00~の回あたり。
 特に12:00~の回は有名人がいっせいに登場するので一番盛り上がる、つまり混雑する回となります。
 こういう状況ですから一方、高尾山の節分の空いている時間は主にありませんが、午前よりお昼過ぎの午後の方が狙い目です。芸能人を前の方で見たい方は、特に人気の芸能人であった場合は、開始時間の1時間前には行くようにしていきましょう。

 注意しなければいけないのは、各回の豆まきの時間はなんと5分程で終了してしまうことです。えっていう間に終わってしまいますからお見逃しのないよう。お目当ての芸能人のまいた豆をとれたら、それこそ本当にいい1年になりそうです。

豆まきに参加しよう!

 ところで豆をまかれる側ではなく、まきたいというあなた、参加することにこそ意義があるというあなたは、特別来場者のほか、事前に申込みをして冥加料3万円を納めると、一般の方でも「歳男・歳女修行者」として豆まきをすることが可能です。
 高尾山薬王院の節分会は少しほかの節分会とは変わっていて、年男・年女として参加するのも「修行」という位置づけになっているようです。

 その参加費用(!?)が3万円というと「高い!」と思われそうですが、豆まき式参加費の中には衣装代(裃)、御札、記念品が入っており、坊内で祝宴に参加できたり、記念撮影があったり、ケーブル往復代が含まれています。また、節分会歳男・歳女として参加すると、参道に1年間名前が掲示されます。
 1年間高尾山薬王院に守られているような気がして、なんだかうれしくなるではないですか。ご興味ある方はぜひ参加されてはいかがでしょうか?

アクセス

 高尾山薬王院は、高尾山の中腹にあるため、高尾山のハイキングをしながら豆まきを楽しむことができます。
 登山口から表参道(自然研究路1号路)を歩き出すと約70分かかりますが、ケーブルカーを使えば徒歩20分から30分程度で済みます。
京王線・高尾山口駅より徒歩5分でケーブルカーもしくはエコーリフトの駅に着きます。
 ケーブルカーご利用の方は乗車6分で高尾山駅下車、徒歩20分。エコーリフトご利用の方は乗車12分で山上駅下車、徒歩30分

高尾山での注意点

 標高600mの高尾山は寒いので、防寒対策はしっかりしてください。また、参道は舗装されていますが、ハイキングをかねて表参道以外のルートから行かれる方は、前日の天気が雨だった場合は道がぬかるんでいてとても危ないので、歩きやすい靴で行くことをお勧めします。

節分限定のお土産

 ところで、高尾山には節分会限定のお土産品があります。
・福豆ー福を招く有難いお豆。節分に撒いて邪気を追い払い一年の無病息災を願う縁起物
・福枡ー高尾山の福増す枡です。五合枡と掛けて繁盛と解くので人気です。
 節分会で実際にまくのと同じお豆と福銭付き。縁起物のお豆をお土産にするのもいいですね。 


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